コレルリ(1653〜1713)

ローマで活躍したコレルリの合奏協奏曲作品6は、後のイタリアのみならずフランス、そしてドイツ人のヘンデルにも大きな影響を与えた。コレルリは合奏協奏曲というバロック音楽の様式を確立した。合奏協奏曲は、ヴィヴァルディなどによってさらにヴァイオリン協奏曲に発展していく。また、コレルリは、バロックの古典的な精神を最初に音楽で表した人物であった。コレルリの音楽は、均整のとれた節度と、明るく調和のとれた美しさがある。コレルリは、古代ギリシアの古典美に憧れる文化人のサークルに入っており、古典的な精神の持ち主であった。フランスのクープランやラモーは、コレルリをまるでアポロンのように讃えて尊敬をしている。17世紀のフランスのルイ王朝こそ古代ギリシア・ローマの文芸を重んじる古典主義の中心地であった。

合奏協奏曲作品6の第1番第1部を聞いて頂こう。

                              コンティネンツァとスキピオ       セバスチャンノ・リッチ


 コレルリの合奏協奏曲を聞いてまず感じることは、古代ローマの明朗な風景が目に浮かぶことである。そして、古典主義的な均整と調和、典雅な動きを感じることができる。セバスチャンノ・リッチの「コンティネンツァとスキピオ」は背景に古代ローマの風景があり、人物は典雅な動きがあり古典主義的である。特にコンティネンツァの奥ゆかしさは格別である。コレルリの音楽によく適合していると思う。